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銀行が重要視している財務指標 その②

お正月も過ぎて、一段落がついたと思ったら、一気に寒くなってきましたね!

当事務所では、始業と同時に外に出てラジオ体操をするようにしているのですが、最近寒すぎるので、事務所内で済ませてしまってます。
寒いからこそ、外に出ることで、風邪の予防に!等と考えていたのですが、やっぱり寒さに勝つのは難しいです。。。(^^;)



前回の記事で、単純に数値で会社を見るだけでは、その会社の規模や収益・費用、資産・負債等の配分を正確に把握することが出来ないため、銀行のみならず経営者も、経営を行う際には、様々な指標を用いることが重要という旨の記事を書かせていただいたのですが、前回記載した記事以外にも、まだまだ、重要な財務指標があるため、今回は、銀行が重要視している財務指標その②として記事を書かせていただければと思います。

融資を受けるために限らず、会社が成長するためには、数値ではなく重要な指標を用いて、適正に会社の状況を把握し、その指標によって目標値を設定し、その達成のために経営を行っていく事が重要ですので、是非、ご参考いただければと思います。


ROA及びROE


ROA(Return On Assets)及びROE(Return On Equity)は、それぞれ、事業の収益性及び効率性を図る指標です。

計算式は

ROA=当期純利益÷総資産
ROE=当期純利益÷自己資本
より求められます。

つまり、総資産や自己資本を使って、どれだけの純利益を生み出しているのかを示しています。

銀行はやはり、企業の収益性については、かなり注意して見ます。
もし、同業他社より、このROAやROE(特にROA)が低かった場合、効率的な経営が行えていない可能性が高くなり、ひいては、将来的に経営が行き詰まる予想が立つためです。

ROEは、一般に10%を、ROAは8%を上回れば、優良であると言われていますが、業種ごとに、この数値の適正値は変動するため、注意が必要です。

ROAやROEは、投資家も重要視する、非常に重要な指標であるため、しっかりと管理し、数値の改善を意識しておく事が必要があります。

方法としては、もちろん、利益を多く出すことが重要なのですが、その他にも、総資産を減少させる方法も考えられます。

回収不能な売掛金や、使っていない建物、売れない在庫などを処分することにより、財務の健全化を図り、ROAやROEの改善につなげる事が出来ます。

もし、ROAやROEが低い場合、売上の増加、経費の削減、総資産の減少の三方向から対策を講じていくことが重要です。



売上高営業利益率


売上高営業利益率とは、企業の営業活動の成果や効率、収益性を表します。

計算式は売上営業利益率=営業利益÷売上高×100より求められます。

この指標は、売上高の内、どれだけを本業の利益として残すことが出来たのかを示すため、融資担当者がその企業の収益性を見る際に重要視します。

よく、社長は売上高の増加に目が行きがちですが、会社の目的は利益を出すことです。
営業利益を考えず、売上拡大に走り、費用をかけすぎてしまうと企業が傾いてしまう可能性が高いです。

そうならないためにも、売上高営業利益率を管理し、利益に対して焦点を合わせることが重要です。


売上高営業利益率は、一般に10%以上であれば優良と考えられておりますが、この指標も業種ごとにその値が異なるので、自身の業種の数値を把握必要があります。

この数値を改善させる方法は、売上の増加と、費用の削減の2パターンですが、重要なのは、費用の削減から考えることです。

利益を増加させるために、売上の増加を考える社長の方がいらっしゃるのですが、費用の削減をまず考えなければ、売上増加のために行った施策のため、費用が想像以上に増加してしまい、かえって利益が減少してしまうということになりかねません。

また、資金繰りの面から見ても、売上高を伸ばすと、その分変動費も必然的に増加してしまうこととなり、結果、売上が現金化される前に、多額の変動費の支払いにより、資金繰りの危機に面してしまうという事になってしまいます。

売上増加と費用削減という、この数値の改善のための施策は、経営の基本とも呼べる非常に重要なものなので、しっかりと戦略を立てて行っていく必要があります。


現金残高


最後に上げるのは現金残高です。

指標じゃないだろと突っ込まれそうなのですが、この現金残高の数値は、非常に重要なため、あえて取り上げさせていただきました。

なぜそんなに重要なのかといえば、企業が倒産するのは、この現金がなくなり、支払先に支払うお金が無くなったときだからです
実は、当たり前のことなのですが、非常に多くの社長が、このことを忘れてしまっています。

というのも、利益が出ているのに倒産してしまういわゆる黒字倒産の割合は50%を超えているためです。

50%ってよくよく考えるととんでもない数値ですよね。。。。。
これは、社長が売上や利益を重視し、現金や資金繰りを重視してこなかったことが一因にあります。

そのため、企業を倒産させないため、安定的な経営を行うためにも、十分な現金を持つ必要があります。

では、一体いくらの現金を持っておくべきなのか?

一般には、不測の事態が起こり、一定期間、売上が上がらなくても、経営を続けることが出来るように、3ヶ月分の売上
以上の現金を保有しておくべきだと言われていますが、個人的には、現金の保有量はそのまま倒産に直結する事項であるため、
6ヶ月~1年分以上の現金を保有することを目安にすべきだと考えています。

現金残高を増加させる方法としては、借入や増資などの方法もありますが、一番一般的なのは、利益を出し、設備投資等を行わないことです。

利益が出ていると、どうしても節税等に目が行きがちですが、現金が十分でない段階では、節税をすべきではないと考えています。

まずは、現金残高を十分にし、安全性を確保した上で、節税について考慮していくべきです。

よく、会社の目的は、利益を出すことだと言われていますが、私は、その前に前提条件として、会社を存続させることというものがあると考えています。

会社が存在しなければ、利益を出すことが出来ませんし、従業員の給与も取引先への支払いも、自身の報酬も出すことが出来ませんん。
しっかりと現金残高の管理を行い、黒字倒産を防ぎ、会社を存続させていきましょう。


おわりに


銀行が重要視する財務指標というタイトルで書かせていただいたのですが、これは、このまま、経営者が重要視すべき財務指標であると言うことが出来ます。

それは何故かと言うと、銀行の融資担当者が、このような指標を重要視する理由は、実際にその会社の実態や状況を明確に表すことが出来るためです。

このような指標を用いずに、数値だけを頼りに経営を行うのは、コンパスだけ持って、船出をするようなものです。
確かにコンパスは重要な道具であり、そのおかげで、目指すべき場所はわかるのかもしれませんが、それだけでは安全に航海を行うことが出来ません。

今、船には、クロノメーターや、速度計、音響測深器、レーダー、GPS等、様々な計器が搭載されており、そのおかげでとても安全に航海をすることが出来ます。

経営も同様に、様々な指標を使って、より安全に航海をしていきたいですね。



(写真)
晩御飯のニンジンを欲しがる、ポポちゃんです。
つい、いたずら心を刺激されて、数十秒このまま「待て」をしてしまいました(笑)


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高橋 康郎

三重県鈴鹿市で税理士として開業しました。
1987年生まれ。
若い力で、地元地域に貢献できる税理士を目指しています。

【HP】髙橋康郎税理士事務所